第26回 かわいい子にはぶきをもたせよ

子育てゼミナール

はいはいみなさんこんにちは!

さて、こどもたちが強くたくましく自信に満ち溢れて一人で人生を歩んでいくためになにか武器を持たせて送り出すとしたら何を武器に持たせるかの?

「鬼が島に行く!」 と宣言した桃太郎におばあさんはおにぎりを、山に行く金太郎には母がまさかりを。

お使いに行く小僧さんには和尚さんが三枚のおふだを持たせた。

ぬほほほほ。

それぞれ養育者はこどもが小さいころから未来に困らぬようにと習い事をさせる。

手に職が就くように、選択肢が広がるように、いわゆる人生の武器のために。

養育者それぞれの愛情じゃ。

心理学に 『発達課題』 というのがある。

年齢に応じてクリアしていく発達の目安のようなものじゃ。

人はそれぞれの年齢での成長によってできることとできないことがある。

じゃが、できるからといって 「能力をもっともっと」 とこどもの心と体と時間の尊重をうっかり忘れて大人の都合だけで先走ってしまい、こどもの人生の剥奪となっては残念じゃ。

しかし、できないからといって 「いずれできるときがくる」 とほったらかしに無関心でおればこどもが自己肯定感や自己有能感を持っていくうえの妨げになりかねぬ。

かの有名なマザーテレサは言っておるぞ。

愛の反対は憎しみではなく無関心じゃと。

発達課題に開きがあり気になる遅れがあるときはほんの少し手助けと見守りのバランスをとりながら、こどもの自尊心を傷つけぬようにサポートしていこう。

時間は人間にとって唯一、平等なものであり、そんな短い限られた時間のこども時代には大人の時代よりもうんと細かく発達課題がある。

だからこそ、子育てもこどもひとりひとりの年齢と成長に合わせた関わり方が重要でこどものころの時間の使い方はこどもの人生を左右するんじゃ。

わしは人生に持たせる武器として 『情報編集力』 をすべての子にもたせてやりたい。

これには発達課題をクリアしていき、未来を輝かせる重要な要素が詰まっておる。

情報編集力のある子とは 「正解が一つではない初めてぶつかる問題に対して自分が持つ経験と知識と技術と、他人が持つ経験と知識と技術をうまく組み合わせて他人も納得でき、自分なりにも納得ができる判断と回答を素早く導きだせる子」 のことをいう。

わしが 「頭の良い子を育てたい」 というときはこの情報編集力の優れている子をイメージしておるんじゃ。

「勉強のできる子」 とは 「情報処理力の優れている子」 のこと。

「正解が一つしかない問題に対して訓練によって正しい回答を素早く導きだせる子」 のことじゃ。

どちらも素晴らしい力じゃが、限られた時間の中でこども時代にまず重視すべきは情報編集力をつけてやることじゃとわしは思う。

優秀なひとのほとんどが集中力を大人になってからつけたのではなく、こども時代の遊びから身につけてきたといわれる。

情報編集力の5大要素はロールプレイングの力、シミュレーションの力、ロジカルシンキングの力、コミュニケーションの力、プレゼンテーションの力。

これらはわしが遊びからつく力としてこれまであげてきたものじゃ。

情報編集力を大人になってつけるのはなかなかの至難の業。

じゃがこども時代なら楽しくメキメキ力がついていく。

おにぎりにもまさかりにもおふだにも勝る武器となるぞよ。

ぬほほほほ 。