第92回    アイデンティティの支え方

第92回    アイデンティティの支え方

はいはいみなさんこんにちは。

さてみなさんは子が“できない”“頑張りたくない”“したくない”“いや”などの精神的な弱さを素直に表現できる心の安全基地となっとるかな?

例えば一人で夢中になって遊んどるとき「一緒に〇〇ちゃんと仲良く遊びなさい」「貸してあげなさい」「できるよね?」と知らず知らずに物わかりのいい子を繰り返し押し付けとらんかな?

物わかりのいい子は人に好かれるがいつのまにか自分の感情に鈍感になってしまう。

また『決断』において「自分の好きなようにしなさい」「自分で選びなさい」「自分で考えなさい」などと“意思の尊重”と“信用”を掲げた、“責任の丸投げ”となっとらんかな?

丸投げを繰り返しておると極端にプレッシャーを感じるようになり、やがて“選択ミスをしてはいけない”“完璧でなければならない”に憑りつかれる。

何より人の目が気になって仕方がなくなり人の評価が自分のアイデンティティになる。

反対に生活面においては親が全部先回りして世話を焼き、自分で自分のことをさせずに依存させておると、子は「自分はこうしたい、あーしたい、嫌だ」などの自己主張をすることが『ワガママ』に思え、抑圧し、次第に自分を見失う。

自分のことを自分でやっとらんから失敗を乗り越えた経験が少なく自信がもてない。

成長するに従って人と比較されるシーンになるとなんだかんだそれらしい理由をつけては競争を避けるようになってしまう。

幼子にとっての必要な厳しさは生活の自分のことは自分でさせ、お手伝いをさせ、失敗も見守る。

遊びに世話を焼かない干渉しない。

便利なものを買い与え過ぎない。

日常生活の中でできなかったことが自分できるようになっていく経験を積ませる。

経験から得た自信が貯まってくるまでは精神的依存を許すことで補い、アイデンティティを支える。

自信が貯まるとともに少しずつ精神的な依存を少なくしていく。

甘えを許すとは「こうしなあーしな」ではなく「どうしようか?」と寄り添い、ともに迷い悩み考える。

後悔には「自分で決めたんでしょ?」ではなくて一緒にしょんぼりしたり開き直ったり振り返ってみたりして付き合う。

必要に応じて背中を押し選択を誘導する。

時には強引に方向性を示し親としての責任を果たす。

幼い時期には『自立と心の依存』を、思春期には『生活面での厳しさを緩め、甘えを許容し、子の心に余裕を持たせる』。子の成長に応じて親の役割に変化を持たせていけるとええのう。