第91回  褒め変え

はいはいみなさんこんにちは。

こどもの頃はたくさん褒めてもらえるのう。

褒めて育てるのはとってもいいこと。

じゃが良いことだけ褒めるなど限定した褒め方を続けておると落とし穴が待ち受けておるぞよ。

例えばお顔の整った可愛い子。

「美人だ!将来はモデルだ!」などと常に褒めてもらえることじゃろう。

するといつのまにか『美人』ただそれだけがその子のアイデンティティとなり、年齢に伴う容姿の変化に過敏になるようになる。

スポーツのできる子。

「将来はプロだ!オリンピックだ!」と友達や周りの親からも羨望のまなざしで見られ続ける。

しかし成長に従い体格差が出てきたり、活躍の場が広がることでセンスの限界を感じ苦しむようになる。

勉強ができる子。

「東大だ!神童だ!」と期待される。

じゃが他の子達も習い事を始め出すと学力が数字でシビアに表れるようになる。

限定された褒め言葉によって自信となった長所はその子のアイデンティティそのものとなり、その長所が人と差をつけて優れていないといけなくなる。

本人にとって平凡であることは存在そのものの否定を意味する。

能力の限界を認めざるを得なくなったとき、人より優れているといった自負を手放さざるを得なくなったとき、“ならば自分の存在価値はない”と極端な思い込みから卑屈になってしまう。

子の成長には家族と家族以外の人にも褒められることが必要で大切な心のビタミンじゃが、長所を特化して褒めることに集中せず『できることもできないことも』『やっててもやってなくても』ぜんぶひっくるめて温かい目と笑顔を向けていること『どんな小さなことも些細なことも差別なく同じように』たくさんたくさん褒めることを忘れんことが重要じゃ。

ブサイクでも下手くそでも正解できなくても同じ愛情のスタンスを保ち、それが伝わるように表現していること。

「〇ちゃんはこんな子だけどあなたはこんな子」が褒め言葉だとしても比較はナシ。

過剰なプレッシャーを感じている子の自己卑下につられて努力を促したり励ましたりもナシ。

「そう?」「あ、そうなんだ」とあっけらかんとサラッと流すことをお勧めするぞ。

長所を一つ失うことくらい『どうってことないこと』『なんでもないこと』といった『確固たる己への自信』を持たせてやっておくれ。

ぬほほほほ。