第57回 一緒に!

子育てゼミナール

ぬほほほほ。

みなさんこんにちは!

さてこどもをやる気にさせたいならば、とにかく『一緒に!』がキーワードじゃ。

人を思い通りにする魔法の言葉なんてありゃせん。

呪いの言葉なら恐怖に駆られて人は動くじゃろうがそれは非常に心に悪い。

いわば毒のようなもの。

脅しは、脅さんかったときのリスクが非常に高いとき、リスクを天秤にかけて、仕方なしに発動するものじゃ。

より健康的に、より幸せにこどもを行動させたいのなら、労力は必須じゃて。

忙しゅうて、“一緒に”なんてできないというなら、それなりにこどもが動かん時に少々妥協し、少々、心の中であきらめる柔軟さを持つこと。

何が何でも理想通りに、口ばかりでこどもを操作しようとすると、どこかでなんらかのズレが生じてくる可能性が高くなるから気をつけて。

人はなんといっても寂しがり屋じゃ。

“したほうがいい”“しなきゃいかん”と思っとっても、したくないことや面倒なことは、なかなか行動できんもんじゃ。

じゃが、こどもは可愛いもんで、養育者が楽しそうに“一緒に”やってくれるとぜーんぶ遊びにしてしまう。

心はルンルンワクワクで楽しい気持ちでいっぱいになるんじゃ。

家事も、お片付けも、お勉強も歯磨きも、体ごしごしキュッキュッと清潔にすることもお着替えも早起きも、お布団をたたむこともひくことも“ぜんぶぜんぶなーんでも!”じゃ。

「おいっちにおいっちに」の掛け声一つでその気になってしまうし、プイッと不機嫌になっていても、普段一緒に、“おいっちに!おいっちに!”の掛け声で一緒に動いておったなら、その掛け声でだんだんテンションが上がってきて、すぐに笑い出すじゃろう。

生まれつき、繊細で難しい気質の子もおるが、それでもいつも楽しい気持ちでいさせてやることで“おいっちにおいっちに”のリズム、それが成長したときのアンカーリング(心に強く印象づいたことがその後の意思決定や判断、気持ちに影響すること)となるじゃろう。

「なんでも“一緒に”なんて甘やかし」という声もあるかもしらんが、幼いころの『愛情を満喫させてやる甘やかし』はこどもの心の成長や未来にとっては、ごはんと同じくらい欠かせんもの。

注意せんといかんのは『面倒を代理してやる甘やかし』『規則の無視を許可する甘やかし』『道徳に反する言動を放置する甘やかし』じゃよ。