第52回 スマホ

第52回 スマホ

さてみなさんはどんな考え方を持っておる?

例えばスマホ。

わしは“スマホのネット回線は高校を卒業するまでつなげない派”じゃ。

高校生までは友人とのつながりが特に密じゃのぉ。

便利な道具じゃが友人との間合いがとりにくい年ごろにはちと、スマホの使い方は本人の意思だけでは厳しいじゃろうて。

例えば、我が子はラインやネット視聴を制限しよいと思うても、友人からのラインや紹介されたサイトをみんわけにいかん。

既読がつかんアプリを利用しても、いつまでもそのままっちゅうわけにもいかんじゃろうて。

友人関係がこじれた時のメールやラインは感情的になりやすく恐怖じゃ。

また、勝手に刺激が強すぎる広告が出てくることもある。

知識を得るにも、広い範囲で交流を深めるのも、いろんなことで大変素晴らしいネットじゃが、心惑わされることも、トラブルに巻き込まれてしまいやすくもなる。

また、こどもそれぞれ、家庭の方針それぞれじゃとしても、学生生活はもちろん、若いころはストレスも多い。

試験や進路、人間関係、恋愛、自己愛・・・。

思い通りにいかない現実逃避に、四六時中いつでも退屈しないスマホを触っておれば、なんにも考えなくて済む。

時間はどれだけでも過ぎていく。

じゃが、その時間はなんともったいない時間となるじゃろうか。

暇つぶしや退屈しのぎもよいが、人はボーッとする時間は大事。

若いとき、暇をしながら、いろんなことを考えいろんなことを空想し、想像する。

そういう時間にこそ、過去を振り返り未来を見つめ、自分と向き合い、人間的成長が促されるのじゃ。

「ネットがつながってなかったら友達と交流できない!部活の連絡が取り合えない!」と泣かれると、つい、養育者は与えたくなってしまう。

じゃが、大半の子がほぼ確実に学力低下に影響するし、こどもがネットで得る楽しみや喜びには見合わん、“人間関係のわずらわしさ”に悩むという大きなリスクが伴う。

スマホで言われとる想定内外の問題が現実となって我が子に降りかかったとき、痛みをそれほど伴わず、のちに傷を残さん形で、我が子を強い大きな力で守り切れるのであればよいと思う。

スマホのネット回線そのものが悪ではないのじゃから。

じゃが、こどもを守りたくても守り切る自信がないのであれば、また、未来に後悔したくないと不安を感じながら持たせるくらいならば、こどもには「“信じている・信じていない”の次元ではなく、学生生活への影響力が大きすぎるものは親として大事な我が子を守るために、家庭の方針として強引と思われようとも避けたいからネット回線をつなぐことはできない」と理由を説明したうえできちんと話し、気持ちを伝えよう。

電話回線がつながっておればメッセージでやり取りできる。

どうしても、部活連絡がラインで必要と言うなら、養育者のラインを利用させる、または時間を決めてその時間だけ家庭のWi-Fiをつなぐ。

ないと困る理由があるなら、ネットをつながない方法での解決策を一生懸命考えてはいかがじゃろうか。

スマホを買うと自動的にネット無料がついてくる会社もあり、使わないともったいないといった声も聞くが、『元を取る』という目的で利用をさせることよりも、ネット機能停止にすることのほうが、『お金には代えられない、こどものためになる』とわしは考えるぞ。