第34回 かわりばんこ

子育てゼミナール

はいはい、みなさんこんにちは。

さてこどもがすねたときどうしとる?例えば幼稚園のママ友達と公園に行ったとき。

順番にブランコに乗せとったが自分の子が一回揺れたら怖がって「キャー!止めてー!」と叫んだから降ろしてほかの子に代わってあげたとする。

するとこどもはまだ乗りたかったようで怒って泣いてスネた。

がはははは。

よくあるシチュエーションじゃ。

ママたちは「もう一回のりな」などと寛大に言ってくれるが自分の子じゃと気を遣うわな。

ママたちに悪くてこどもに「あなたが降ろしてって言ったんじゃない。」またはこどもが嫌われないかと心配で「いつまでもスネてるとみんなに嫌われちゃうよ」などと言ったり、早く機嫌を直してほしい思いが先立ってしまいがちじゃ。

ときに協調性がないように思え、しつけとして順番やルールを強調して叱るじゃろう。

恥ずかしかったり体裁が悪かったり。

ママたちの手前、こどもを理屈で責めたり、お説教をしてしまうかもしれん。

ルールやマナーを教えるのはとても大切な事。

じゃがこのタイミングでは、ちと避けたい。

スネたり怒ったり泣いたりしとるときに養育者が同じように感情的になって何かを諭そうとしても「気持ちをわかってくれない」とこどもは不信感を募らせるばかりじゃ。

そこから学ぶものは人の顔色ばかりをうかがうことや人の気持ちを理解しようとしない姿勢。

繰り返し与える批判的な態度によってこどもは『ひとを思いやる心』を失う。

もったいないのう。

ならばどうすればよいか。

「怖かったけど乗りたかったの?そう、乗りたかったねー」と乗りたかったなどの悲しい気持ちやショックだった気持ちを受け止める。

伝わるように表現しながら優しく言い次に少し明るく「よし、次乗ろうね。順番まだかなー?ママと乗る?」などと柔らかい笑顔と優しさで包もう。

もしもこどもが「ママが友達に代わったからいけないんじゃないか!」と怒ってきたら「ママは間違ってない!」とばかりに正論で返さず「あらあら、ごめんね、まだ乗りたかったね、よしよし。」と悪びれすぎず、軽くなりすぎず、ほどほどな調子で優しくこたえよう。

ご機嫌取りをするでもなく、ゆったり構えソッと寄り添い背中をさすったり、頭をなでなでしたり。

〝どんなあなたでも大好きだよ〟が感じるようにそばにおってやろう。この繰り返しがやがて未来に実を結ぶ。

〝おおらかで保護的で愛情豊かな温かい心〟を人格として身に付ける。

ママたちには「ごめんね。あとでちゃんと言っとくね」と言い、お友達には「ごめんね、〇君ちょっと休憩してるからあとで仲間に入れてもらうね」と悪びれすぎずにしかし丁寧に明るく腰を低くフォローをしておこう。

こどもが他人に迷惑をかけたり危害を加えているときは即座に止め、冷静に厳しくそのときに注意しなくてはならないがそうではないときはそのときの感情を素直に表現できることこそが自然なのだからこどもらしく育っていることを愛しく喜びとして受け止めたい。

ルールもマナーもすねたりしていないときこそがタイミング。

日々の生活の中の声掛けやかかわりからあたたかく焦らずゆっくりじっくりと学ばせてやってほしい。