さて、今回は 「血のつながり関係なく、たくさんのタテヨコナナメに関わらせよう」 じゃ。
おじいちゃん、おばちゃん、おにいちゃん、同い年、ちょっと年下、うんと年下、いろんな他人。
出会いから知り合いになるまでの過程、知り合いから親しくなるまでの過程、他人との交流を積み重ねさせ、人に揉まれることで輪に入ることに躊躇せず、また自分と他人との間合いを測るセンスをも磨かせる。
他人に慣れさせることで自己表現することへの苦手意識を持たなくさせる。
人間関係を築く訓練じゃ。
このとき養育者はこどもにとって大切なモデル。
綺麗な日本語と失礼にならない態度を意識することを忘れちゃいかん。
なにも 「ぐっ、もーにーん」 がいかんといっとるわけじゃない。
親しみある同世代の相手には親しみ込めた関西弁で 「おはようさん」 もありじゃ。
じゃが、相手によっては遣いわけにゃいかんの。
親しき仲にも礼儀あり、例えば目上の人には 「おはようございます」 と丁寧にハキハキとした口調で言おう。
「おっはよーございまぁす。」 と甘えた口調やふざけた調子にならんように配慮せにゃいかん。
同じセリフでも語尾の伸ばし方やアクセントによって随分と相手に伝わる印象が変わるものじゃ。
目下の人には 「おはよう」 と柔らかく優しく言う。
威圧感を与えずにゆったり和やかな空気を作る配慮をしよう。
養育者の柔軟で礼節をわきまえた言動からこどもは自然と必要な謙虚さ 「長上を敬い、後輩を侮らない心と姿勢」 を学び、吸収する。
社会人になり慌てて苦痛を感じながら敬語などを習得することに翻弄されんでも養育者がある程度の敬語と態度で自分なりの誠実さを心がけておれば、こどもはそれなりに社会で必要な分くらいの敬語と態度を身に付ける。
ガチガチの敬語や態度を目指さんでええ。
大人として恥じない言葉遣いと姿勢を毎日生活の中で意識すればええ。
養育者がオラオラ言葉、汚い言葉や流行語ばかり遣っていると、こどもは未熟じゃから、その子の基本の言葉となる。
横柄な態度やマナーを知らない態度はそのままその子の基本的な交流姿勢となる。
そして当然、その子自身の学力にも評価にも影響する。
国語、英語はもちろん、発表も作文も感想文も文章問題も苦手となる。
自己表現が必要な場で質の悪い緊張感に襲われるかもしれんし、周囲からの孤立を味わうこともあるじゃろう。
大事なこどもがそんな生きづらさを感じなくてすむようにしてやりたい。
大人の助言がなくとも自分ひとりのシーンで胸を張って堂々と人と話せ、自分を表現でき、それを楽しいと感じられるようにしてやりたい。
養育者が日頃から 「なるほど。〇〇さんはそう考えてみえるんですね。素晴らしいですね。」 など丁寧に思いやりを持って人の話を聞く姿勢を意識していればこどもは聴く姿勢と聴いていたことを相手に表現することを学ぶ。
養育者が 「俺様」 な態度や 「私なんて」 という自己卑下や過剰な謙遜意識を持たず 「私は~と思います」 と穏やかに柔らかい表情できちんと自分の意思を他者に伝え、自己表現を心がけていればこどもは自分を大事にし、他人にも自分を大切にしてもらうことを学ぶ。
タテヨコナナメの関係から力をつけていくものはコミュ二ケーションの力であり、プレゼンテーションの力なのじゃ。
ぬほほほほ。