第23回 遊びは学び!

子育てゼミナール

みなさん元気にしておったかな? 今回は『遊び』についてじゃ。

こどもはいかに遊んだかで未来が大きく左右され、遊びの中で賢さが磨かれる。

ロールプレイングの力はおもにごっこ遊びから、シュミレーションの力は絵本から。

ときには相互作用もあるじゃろう。

ごっこ遊びの中でこどもはそのときの役割を知る。

その役を演じているときは役になりきり、自分の役割を理解し、自分のポジションを知り、役の気持ちを体感するんじゃ。

役の中で起こす行動次第でストーリーが変化する。

例えば、家来役のときに反逆を試みると戦争が起きたり、革命が起ったりする。

遊びの繰り返しが訓練となり、現実世界で遭遇する出来事に向き合うための自分の行動をイメージする脳が鍛えられていく。

状況に応じて必要な自分の役割を瞬時に察し、立ち振舞える力が身についていくんじゃ。

時間と場所と場合に適応することを自然と学ぶことで、成長に伴う、変化する環境やグループへの適応力を発揮するぞよ。

養育者がごっこ遊びに参加するのも大歓迎。

積極的にさまざまな役を演じてやれば、愛も満たされ、道徳も補えたりする。

例えば人の気持ちを感じることが不器用な子には養育者が友達の役を演じて、芝居の中で相手の気持ちを代弁してみるもよい。

正義感が先走り、つい、正しいことを正しいと言いすぎてしまったり、手が出てしまう子には、ぬいぐるみなどで声色を変えて 

「 きつい言い方は傷ついちゃう。優しく言って。 」
「 痛いよ。急に叩かないで。嫌いになっちゃうよ。 」 

などと言い、芝居をしながら理想的な解決法をこどもと探そう。

また、普段、つい繰り返してしまっている悪い癖をこどもが持っているなら、人形でその癖を養育者が演じてみて、周りに映る目をこどもに体験してもらう。

物を粗末にする子なら、映画のトイストーリーのように悲しいおもちゃ役をしたり、こどもにおもちゃ役をしてもらって養育者はおもちゃを粗末にする人間役を演じるも良い。

しかし、あくまでも遊びを楽しむこと忘れちゃいかん。

教育的意図だけを持って遊ぶのは押し付けがましくなるからの。

普段から遊び心を持って関わる中で “ ときには ” 意識して教育的意図もあって良いということじゃ。

操作的な関わりは次第にこどもとの距離を産む。

大人はつい、説教じみる。

『 絵本で良い子を育てたい 』 との思いが強くなりすぎると子供が読みたいものが置き去りで大人が読ませたいものを与えがちになりやすいが絵本も遊び心を持とう。

こどもと養育者が交互に、いろんなバージョンで読んではいかがかな。

演技派、ホラー風、アニメ声、宇宙人、早口バージョンなど。

こどもは興奮して大喜びじゃよ。

まずは絵本が好き、絵本を読む前にはワクワクする、そんな気持ちが一番大事。

“ こうでなければならないなんてことはない ” という柔軟な思考を持つようになるぞ。

これぞ、創造性を限りなく豊かにする秘訣。

たくさんの物語を読むことによって具体的に未来をイメージしやすい脳になる。

未来を予測したり想像したりして素早く決断し、素早く行動ができ、リスクの少ない解決策や、より成功の可能性が高い選択肢を選ぶ力が養われていくんじゃ。

それも楽しくな。こんないいことはない。

ぬほほほほ 。