第20回 強い心の育て方

子育てゼミナール

ぬほほほほ。今回は 「 メンタルの強い子を育てるには 」 じゃ。

そのためには、まず、 〝 脅し教育 〟 をできるだけやめることじゃ。

「 〇〇しないと失敗するよ 」 と言った類のもの。

例えば、

「 そんなに食べるとおなかが痛くなるよ 」
「 車の中で漫画読んでると気持ち悪くなるよ 」
「 早く寝ないと明日の徒競走で転んじゃうよ 」   など。

常日頃から、繰り返し言われ続けると、自分が行動したときの失敗のイメージを自動的に持ちやすくなる。すると、行動するのが怖くなり、何をするにも躊躇しやすい。

気が小さく、ちょっとしたプレッシャーに不安を感じやすくなる。

「 おなかが痛くなったらどうしよう。 」
「 気分が悪くなったらどうしよう 」 
「 転んでしまうんじゃないかな 」

 こんなふうに自分で想像力の限りの不幸を頭の中に駆け巡らせ、一人妄想の中で悲観的になる。

結果、おなかが痛い気がしてきたり、気分が悪くなってきた気がしてきたり、緊張のあまりか、また、〝 転ぶ転ぶ 〟 と自己暗示をかけてしまっているからか、練習の時は転ばなかったのに本番で転んで、「 ほら、やっぱりだ。 」 と自分で用意していた予感を的中させてしまう。

不安を回避するための行動に強迫的にこだわったり、例えば、

〝 つい、食べ過ぎた 〟
〝 観光バスでかかっていたDVDをみてしまった 〟
〝 なぜか寝付けなかった 〟    

というときに神経質になってしまう。

「 この子は気が小さいから。 」 「 緊張しやすい子だから。 」 「 気が優しいから。 」と勝負や試合を前にして、大人同士でこどものイメージを話すことも同じじゃ。

こどもは聴いていないようで聴いている。こどもの目の前で話さなくてもこどもにその噂話は耳に届く。こどもは大人が自分に持っているイメージを敏感に感じ取る。そして、その自分へのイメージに無意識に縛られるようになる。

〝 自分は気が小さいからチャレンジできない 〟
〝 自分は緊張しやすいから本番で実力が発揮できない 〟
〝 どんなに技術を持っていても気持ちが優しいから試合に勝てない 〟

そんな自己暗示をいつの間にか自分にかける。

最終的に、その子どもは周りの 〝 期待する不安 〟 どおりの結果を招き、「 ほら、やっぱりそうなると思った 」 と養育者が用意していたセリフを言わせる。

そしてまたさらに臆病となる。その個性をこどもの愛嬌と捉え、母性をくすぐられる養育者もいるだろう。

こども自身もそんな自分だからこそ、他のこどもより特別に、周りが心配してくれたり、注目してくれるのが嬉しかったりすることがある。

が、残念なのはそのまま成長し、大人になるとそれが 〝 楽 〟 になってしまうこと。周りに特に期待されないから、頑張らなくても良くなる。

もしも奮起などして頑張ってしまうと 〝 次に期待されて、そのとき結果が出なかったらどうしよう 〟 と不安になるから、初めから成功を望まない。

こどもの心を強く育てたいならば、
 
「 腹八分目がお得! 」
「 ほら!みて!外の景色が綺麗だね! 」
「 早く寝たら二倍のスピードが出ちゃうかも! 」
「 この子は芯がとっても強い子なの 」
「 この子は本番は特にすごいのよ 」
「いつも優しいから試合で(気迫に)ビックリさせられちゃう」

など、普段のプラスのイメージをさらにプラスを付け加えるぐらいの意識をお勧めするぞ。

ぬほほほほ。