第9回 自己表現のススメ!?

子育てゼミナール

はいはいみなさんこんにちは!元気にしておったかな?

みなさんは、アサーションという言葉を知っておるかな?アサーションとは自己表現のことじゃ。自己表現をうまくできないとストレスもたまり、対人関係もスムーズにいかなくなる。

思ったことをズバズバ口にしたり、怒りをあらわに荒々しい行動で表現する表現などをアグレッシブという。養育者がアグレッシブで表現してばかりいるとこどもは萎縮してしまう。常にビクビクし、自分を持たず、他人の顔色ばかり伺うようになる。「自己」表現ではなくて、他人に期待される表現ばかりを選び、コロコロ意見を変え、まるでカメレオンのように、優柔不断になってしまう。

また、アグレッシブでのコミュニケーションを養育者からこどもがそのまま、取り入れ学習してしまうと友達にも、悪気がなくとも、きつい言い方をしてしまったり、すぐに手を出してしまったりしてしまい、攻撃的で怖い子というレッテルを張られることもあるぞ。萎縮した子も、ジャイアンのように攻撃的な子も友達関係を楽しめるとは思えんのう。

じゃからこそ、養育者はコミュニケーションのモデルとなってやらにゃいかん。

アサーティブを実践し成され。

アサーティブとは、自分のことも相手のことも大切にした自己表現のこと。

例えば、こどもが「今日、お友達が家に遊びに来るから、みんなの分のおやつお願いね」と頼んだ。忙しいがこどもの喜ぶ顔見たさにせっせとクッキーを焼いて待っていた。

しかし、一向に来ない。こどもに聞くと、「あっ、言うの忘れてた。遊ぶ約束なくなった。」と言ったとする。

そのとき、アグレッシブで 「なんなの!それ!ひどいじゃない!ごめんなさいぐらい言ったらどうなの!」 と 〝せっかくあなたのために頑張ったのに!〟 という悲しみをストレートに怒りでぶつけ責める。

これじゃと、こどもは早く怒りを納めてもらうことに気を取られるか、反対に反感を持つ。これでは、こどもは素直に自分を振り返り、反省することも、養育者の気持ちを共感することもできんのう。

このとき、こどもの言い分も理解する姿勢で、 「忘れてたのは仕方がないけど、お母さんはあなたの喜ぶ顔が見たくてクッキーを一生懸命焼いたの。すごく残念だわ。」 というのがアサーティブ。

それでもこどもが謝らなくて不満を感じたら、 「お母さん、がっかりしたから、〝言うの忘れててごめんね〟とか、〝せっかく作ってくれたのにがっかりさせてごめんね〟とか、言ってほしいな。」 と素直にマイルドに気持ちを率直にアサーティブできるともっといい。

アサーテイブに表現すれば気まずい空気は流れるものの、すぐにもとの関係に戻りやすくなる。自分も心に思ったことを表現しているし、相手も自分の主張を受け止めてもらっているから、あとに残りにくく、互いにストレスがたまりにくい。

この、 「互いに」 というのがポイントじゃ。相手の気持ちばかりを優先することをノンアサーテイブという。ノンアサーティブについては、また、次回に・・ということにしようかの。 ぬほほほほ。

あとの気まずい雰囲気が嫌で自己表現しないと確かに相手が不愉快になることはないのじゃが、自分はストレスがたまる一方で心が病気になってしまう。自己表現しないことをノンアサーティブという。

ノンアサーテイブな子育てだと、こどもは他人の気持ちに鈍感で無神経になったり、無関心になったりする。また、他人の気持ちがわからなくてコミュニケーションがどうもうまくいかなくて、途方にくれ、自信を失ったり、人と接するのが億劫になってしまうこともある。

これでは、こどもはかわいそうじゃな。うまい言い回しはいらんから、おだやかに気持ちを率直に伝えるようにすればそれでよい。

普段の生活ではアサーティブを多く使い、必要に応じて、料理でスパイスを加えるように、ときにはアグレッシブ、ノンアサーティブを適切に使い分けるとより良い人間関係を築け、こどもにコミュニケーション力をつけてやることができるぞい。