第7回 脚本の書き換え ~子供編~

第7回 ココロン博士子育てゼミナール

はいはい、みなさんこんにちは!

今回は前回の続き、人それぞれが持つ『人生脚本』の書き換えについてじゃ。

人生を 「わたしはいつも周りに恵まれている」、 「人生は楽しい」 そう思える人生なら幸せじゃあ。

じゃが、 「自分はいつもうまくいかない」、 「自分はどうしてこうも周りに恵まれないんだろう。」 と思い、人生を書き換えたいと思う方もおるんじゃないかな?

また、わが子に生きづらい人生ではなく、生きやすい生きていて心地いいと感じる人生を歩ませてやりたいと思ってはおらんかの?

子どもの人生脚本のカギは養育者が握っとる。

これまでの関わりを後悔したり、自分を責めたりせんでええ。

それよりも今すぐから 「あなたが大事」 「あなたが大好き」 というメッセージを送ろう。

朝、 「おはよう!」 とともに “あなたは世の中に必要” ということを微笑みで伝え、寝るまでずっと言葉や表情、表現で伝えよう。

するとまずは子どもの中で確かな自己存在価値を感じるようになる。

そして、失敗したとき叱るときには 「いつも」 とか 「また」 という言葉やあきれたような表情をしないように意識しよう。

「いつも」 や 「また」 は “失敗するのが自分らしい” という自分をつくってしまう。

叱る必要があるときは毎度、そのときが一回目として、端的にピシャリと注意すればよい。

先回りのお世話である 「これ持っていきなさい」 「あれしなさい」 「あれした?」 の言動はせずに、先回りのプラスのストローク 「いつも自分でちゃんと行動できて偉いね」 「すごいね」 「よく頑張ってるね」 の先回りの誉め言葉を毎日口癖にしよう。

先回りのお世話は “人にお世話してもらわないとなにもできない自分” という筋書きを身に着けてしまう。

冒険やチャレンジはこどもの安全にしっかり配慮はするが 「大丈夫?」 「本当にできる?」 「失敗しないようにね」 「緊張しないでリラックスして」という、養育者自身の不安を解消するために過ぎないこどもの不安をあおるような発言はグッと我慢して、 「そう、立派だね!」 「チャレンジしようと思うなんてすごい!」 「いってらっしゃい!」 と言葉にし、こどもの勇気を尊敬している表情で表現しよう。

養育者の不安をこどもに並べることは養育者から失敗を期待されていると無意識に受け取る。

もしくは、 “失敗してはいけない” と無意識に受け止め、失敗を避けるために失敗もしないが成功もしない無難な選択肢ばかり選ぶようになることもある。

事が失敗に終わっても、ネガティブに「残念だったね」 「次、頑張れ」 とも言わず、結果に関わらずそのままを 「よく頑張った!」 「かっこよかったよ」 「頑張ってた姿がすごくうれしかった」 と言葉に出して、愛しい愛情を子どもに向けよう。

「次は成功する」 など一方的な期待や間接的に失敗を否定してしまうことになりかねない言葉は控える。

子どもが頑張らないときは心の中にいろんな気持ちがあり、結果に不安があって、 「頑張らなかったからだめだったけど、自分はやれば(頑張れば)できるんだ」 という希望を残しておきたいのかもしれないし、養育者に 「頑張ってもできないやつだ」 とがっかりされたくないから、あえて頑張らないことで、「この子はやればできるのに…」と希望を持ってもらい、愛情を失わないようにしたいのかもしれない。

単純にプラスのストローク不足かもしれない。過保護の甘えによる、何事にも真剣に取り組まないという姿勢なら、厳しい姿勢を見せることもときには必要じゃが、頑張る必要があるときに頑張らない場合、養育者の気持ちをそのまま、 「結果に関係なく、あなたが頑張っていないように見えて悲しかった」 と静かに伝えよう。

責め立てず、くどくど言わず、引きずらない。何より今後の日常生活の関わりを 「無条件のプラスのストロークたっぷりと必要なときに必要な分だけの厳しさ」 を意識する。

すると、こどもは自然と自らの人生を勝者の脚本に書き換えていけるものじゃ。

大人と違ってまだまだ頭が柔軟じゃからな。 

ん?大人の人生脚本の書き換え方?  それはまた次回に。

ぬほほほほ。