はいはい、皆さん、元気じゃったかのぉ?
みなさんはこどもにどんな言葉をかけることが多いかの?
こどもを危険から守るのも、こどもを心から愛するのも、すごく大事なことじゃ。
じゃが、おおっと・・・。
行き過ぎた声掛けの繰り返しや知らず知らずの表情や行動が
こどもの生き方を支配する大きなメッセージになることも忘れちゃいかん。
あまりにも過保護になって先回りして世話を焼いたり、危険だからとこどもがひとりでチャレンジすること(自立すること)を怖がったり、失敗しないように段取りしてあげたり、
「いつまでたってもこどもなんだから」「一人じゃ何にもできないんだから」
などの表現を繰り返したりしていると、こどもに「成長するな」のメッセージが心の奥底に深く刻み込まれる。

そうなるとこどもは、嫌な経験も体験も苦労もせずに育つことができるわけじゃ。
しかし、いつまでも大人に守ってもらえるわけではないぞ。
社会に出たら、こどもは『自分で考え、自分で行動し、自分の力で自分の人生を生きる』
ことが必要になってくる。
そのときになってずっと守ってもらえた状態から突然、社会に放り出されても、自信もなく不安で子どもはどうすることもできない。
いつまでもこどもっぽく振る舞うことや自立することなく、どっぷり他人に依存することで “成長するな” のメッセージに従い、「成長しない」生き方を忠実に守る。
こういう無意識のうちに生き方の支配をするメッセージを「禁止令」という。
禁止令は13種類ある。
“こどもであるな” は「おねえちゃんでしょ?」「大きいんだから我慢しなさい」「あなただけが頼りよ」と繰り返し言ったり、
親の代わりに兄弟の世話や家事ばかりさせていると、こどもはこどもらしく生きることも自由にのびのびとした心を持つこともできずに、
必要以上に頑張りすぎる生き方をしてしまう。
“成功するな” は
「いつも肝心なところで失敗するんだから」「あなたってほんとだめね」「どうせお前には無理だ」 などの繰り返される言葉や、初めから期待していない姿勢、失敗後の溜息や冷ややかな視線などの繰り返しの態度が無意識的に挫折や失敗に結び付く行動パターンの人生を歩ませる。
禁止令には、このほか、 “感じるな” や “考えるな” などがある。

養育者から否定的なメッセージを繰り返し繰り返し与えられると、こどもによっては無意識的に自分に強い命令を与えてしまうことになる。
それが自分の人生に大きなマイナスを与えてしまうことであっても、“禁止令”に縛られていることに気づかないまま、
生きづらさを感じながらもその生き方を全うしてしまうことが多い。
それほどに養育者から発信される、
こどもへの言葉や表現や姿勢はこどもの人生に重要な意味を持つんじゃ。
こどもに向けるメッセージは、
肯定的で、未来につながる、
“自分の人生を生きていいんだよ”“自分を表現していいんだよ”“失敗してもいいんだよ”
というものでありたいものじゃな。