第1回 笑顔で子育て!

子育てゼミナール

 はいはい、こんにちは。みなさん、子育てを楽しんでおられるかな?ぬほほほほっ。なかなか、てこずっておる方もいるようじゃ。まずは肩の力を抜こうじゃないか。必死になって育児書を読んどる方、感心じゃ。よく頑張っとる。立派じゃ。じゃが、それが空回りしとるひともおるようじゃの。知識を増やすことばかりに労力を費やして、マニュアル通りにできたときのイメージばかり膨らんで、おおっと、危ない!頭でっかちになって、転んでしまった。一生懸命に頑張ったのに辛いのう。

 思うとおりにいかず、大きな声で叱責してしまったり、難しい顔や困った表情ばかりになってしまったり。とっさに手をあげてしまい、泣き疲れて眠ったこどもをみて“ごめんね”と今度は自分が泣いとる。かわいそうに。

 養育者にも心の栄養が必要じゃ。心の食べ物のことを心理学ではストロークという。心の食べ物には良いものと悪いものとがある。心にいいものとは、嬉しい、楽しいというような心地よく感じられる刺激のこと。愛される・感謝される・褒められるといった、自己存在価値や、自分の人生を生きていることを実感できること。これをプラスのストロークという。
 心に悪いものとは、悲しい・辛い・腹が立つというような、感じたくない刺激のこと。

嫌われる・責められる・馬鹿にされる・邪険にされるといった自己存在価値を否定、もしくは低くみられること、自分の人生を自分で生きている実感を持てないこと。これをマイナスのストロークという。人間はプラスのストロークが足りないと、幸せを感じられない。

 プラスのストロークが足りない状態で、子育てをするのはなかなか大変なことじゃ。マイナスのストロークがたまりすぎていると自分が放つマイナスのストロークでこどもの心も一緒に暗闇に飲み込んでしまうやもしれない。そうなる前にプラスのストロークを自分にためよう。

 それにはまず、育児書を手放してみることをわしゃ、提案するぞ。子育てをいろんな人に聞く、それもいい。じゃが、それに振り回されてしまっているなら、人に相談するのも一度、休憩して「辛い・寂しい・疲れた」と心にたまった、マイナスのストロークの言葉を声に出し、誰かに話そう。甘えよう。アドバイスをもらうのではない。「よく頑張ってきたね。」と受け止めてもらおう。「うん、うん」とうなずいて、ただただ、受け止めてもらおう。人はあなたを責めたりはしない。“信頼してくれたからこそ話してくれた”とほとんどの人は思うはずじゃ。言葉をちゃんと口にして人に言えただけで充分、いい養育者じゃ。

 なぜなら、それは、“なんとかしたい”という気持ちの表れなんじゃから。そうすると少し、プラスのストロークがたまる余裕が生まれる。そしたら、自分のマイナスのストロークの言葉を受け止めてくれた相手にこう言おう。 「ありがとう」。“ありがとう”は、言葉のプラスのストローク。相手にプラスのストロークをひとつ、あなたは与えたことになる。そうすると相手は気持ちよくなって、あなたにまた、プラスのストロークを返したくなる。きっと「いつでも話して。」などと言ってくれるじゃろう。すると、あなたはその優しい言葉が胸に染み、温かい気持ちになって、言葉のプラスのストロークがひとつたまる。こうなれば『プラスのストロークスパイラル』という、ハッピーロードのスタートじゃ。 
 







ん?
『プラスのストロークスパイラル』とは何かって? それは次回のお楽しみじゃ。
ぬほほほほっ。